第11回尾道文化勉強会
日時 : 8月22日(日)14:00~15:30
場所 :尾道迎賓館
(車でお越しの方はサティの駐車場を利用されると便利です)
講師 :光原 百合 先生
(尾道大学非常勤講師・ミステリー作家)
内容 : 尾道と文学
「尾道が有名なのは文学の伝統があるから。」福山出身の作家、島田荘司の言葉から始まった勉強会、単に観光資源としてではなく、尾道に深い愛情をもつ作家たちが土地の魅力を引き出し、その作品を読んだり見たりした人に「そこに行ってみたい」という気持ちを呼び起こさせるのだそうです。代表的な例は、大林宣彦映画作品。「ふたり」や「時をかける少女」を見て、どれだけ多くの人が尾道に訪れたでしょうか。
テゴー座公演「雁木物語~平山角左衛門伝~」を見て、平山角左衛門の大ファンになったという光原さん。今までなんとなく通り過ぎていた尾道奉行所跡でしたが、今では「あー!あの平山角左衛門さまだー!」と、感激して手を合わせているのだとか。そういった歴史や文化財との精神的な絆を生み出す「物語」があるということも、尾道文学が栄えた要因なのだそうです。
「江戸末期、化政文化の時代。北前船の往来で繁栄した尾道は、稼いだお金を文化に注ぎ込み、尾道に訪れる文人たち(菅茶山、田能村竹田、頼山陽、平田玉蘊)を受け入れる豪商たち(橋本竹下)がいたことで、一流の地方文化を持っていた。交流の基点だったことから、旅人をもてなす風習があった尾道。」など、文学を通じた歴史の浪漫を語ってくださいました。
「昔は中央に文化が集まる時代。文学をして世に出ようと思ったら、中央(東京)に出るしかなかった。今は逆に地方から中央に発信できる時代。地元にゆっくり腰を落ち着けて執筆活動ができる」と意気揚々。「地元の私たちはいつも見ている、当たり前の風景だから気が付かなかった尾道の魅力も、林芙美子や志賀直哉といった旅人の目から見た尾道を描いた作品を通してみることで、気付くことができる。私もぜひ、尾道の魅力を伝える作品を書きたい。」ほがらかな人柄の中に、熱く燃える創作意欲が感じられました。
尾道テゴー座も、芝居という文化活動を通じて、もっともっと尾道の魅力を伝えていかなければ!と、文化活動が人々に与える影響の大きさを再確認させていただいた勉強会でした。
文責 宮沢ちさ恵
光原先生と勉強会に参加してくれた尾道大学学生文ちゃん
