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和作忌にて

11月4日の和作忌に、テゴー座公演チケットを売りに行ってきました。
そこに集う方々は和作さんにゆかりのある人たちで、毎年この日に皆で和作さんを偲んでおられるのだ。亡くなって33年にもなるのにその会は衰える様子はない。それだけでも和作さんがどんな人だったか伝わってくる。
 会が始まり私は外の受付にいた。ふっと隣に煙草を吸いにきた人がいた。おじいさんというかんじだが若々しく貫禄があり目がきれいな人だった。そして厳しさを感じる人だった。きっとそれは真実を見極めるかのような目をしていたせいかもしれない。そうしてポツリポツリと和作さんの話が始まった。ばらばらな思い出のかけらをひとつひとつ取り出して「こういうこともあった・・・」と一人つぶやくように。。。
11月というのにその日はまだ暖かく、太陽の光がポカポカと気持ちよかった。爽やかな風がさらさらと西国寺山の木々を撫でていった。ちょうど三重の塔が上のほうに暖かな太陽を浴びて静かに在った。
少しの話し。風がさわさわ通る。太陽の温もり。そしてまた話・・・そんなふうにゆったりとした時の流れの中で和作さんの生の思い出話を聞かせてもらった。
 さまざまなエピソードがあったがその中で一番印象に残った言葉、それは「あんなにスケールの大きい人はおらん。あとにも先にも会ったことがない。」という言葉だ。勉強会で村上選さんが言われていたことと高橋玄洋さんが本公演のパンフレット用に書いてくださった内容と全く同じだ。和作さんに接したことがある人は皆そう感じておられる。
尾道にはその和作さんをじかに知っている方がたくさんいらっしゃる。そんなスケールの大きな人と出会えた人たちがまだたくさんいる。そしてなるほどと思った。尾道がこんなにも絵や美術に関して元気がある理由が。絵のまち尾道をつくった和作さんの大きさが、何も知らない私にもなんとなく分かった。絵筆で自由奔放に尾道を染め上げていったその姿が見えるようだった。
わたしたちはその尾道の財産を大切にし、語り継いでいきたいと思った。それは尾道の歴史なのだから。

文責 長尾美佐希

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